面会制限と人権についての詳しい資料を紹介いたします。

【資料1】田代志門 『面会制限の倫理 —パンデミック下で「人と会うこと」の意味を問い直す—』

https://tohoku.repo.nii.ac.jp/records/2000299

コロナ禍中に書かれた病院の面会について倫理を考察した論文。 全文が上記URLからダウンロードできます。面会制限の倫理的不当性を綿密に考察した論文です。

「2 つの視点から現状を批判的に捉え直したい。1 つ目は患者の権利制限という側面であり、2 つ目は医療・ケアの本質に関わる問題としての側面である。結論を先に言えば、前者に関しては国内の現状は制限の程度が大きすぎ、ほとんど正当化できないと考えられる。また、後者については面会が医療・ケアの一部として必要不可欠な領域に対しては例外を明示的に定めることが必要であり、主治医や管理者による恣意的な運用に委ねることの不適切さを示す」


【資料2】【今後の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策における倫理的法的社会的課題(ELSI)の観点からの提言】

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001036023.pdf

「我々は他者に感染させないための措置の対象から COVID-19 を速やかに外す必要があると考える。」「面会や付き添いを含む様々な活動が速やかに再開・定着できるよう、実態調査の実施や指針の策定も含めて、国や都道府県が連携して尽力されることを希望する。」

このような提言がアドバイザリーボードからもなされていることを踏まえて、私たちは面会制限に関する調査を実施し、適正な指導・推奨がなされることを希望します。